2017年、私は3回目の富士登山で富士宮ルートに挑戦しました。富士登山と聞くと「富士吉田ルート」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は登山ルートは全部で4つあります。その中で、最も距離が短いのが富士宮ルートです。今回は、この富士宮ルートを使って登り、七合目の山小屋前でご来光を見たときの体験談と、混雑を避けるためのポイントをご紹介します。初めての方でもイメージしやすく、安全に楽しめるヒントをお届けします。

富士宮ルートの魅力と特徴
富士宮ルートは静岡県側から登るコースで、富士登山ルートの中で最短距離。短時間で山頂に到達できるのが魅力ですが、
- 岩場が多く急勾配
- 標高を一気に上げるため高山病リスクが高め
といった特徴もあり、事前準備が重要です。「短い=楽」ではない点は心得ておきましょう。
距離と所要時間を比較してみます。
吉田ルート | 富士宮ルート | 須走ルート | 御殿場ルート | |
距離 | 登り:約6.8km 下り:約7.0km | 登り:約4.3km 下り:約4.3km | 登り:約6.9km 下り:約6.2km | 登り:約10.5km 下り:約8.4km |
この差の理由は、五合目の位置の違いにあります。富士宮口五合目の標高は約2,390mで、主要ルートの中で最も高い位置にあります。同じ山なのに、五合目の位置が全然違うため、距離や所要時間に大きな差が生まれます。

距離が短いから簡単?
距離が短いからといって必ずしも初心者向きとは限りません。富士宮ルートには注意すべきポイントがあります。それは岩場が多いことです。大きな石がゴロゴロと転がっており、不慣れな私はかなり怖い思いをしました。足元への集中力が必要で、特に下りではバランスを崩しやすいので注意が必要です。

山小屋の前でのご来光
私は富士宮ルート七合目に宿泊し、山小屋の前でご来光を鑑賞しました。理由は、夜中に頂上を目指したくなかったからです。富士宮ルートは頂上までの距離が短いというメリットがある半面、岩場が多く初心者には優しくない登山道でした。そのため、無理せず朝までゆっくり休息をとり、山小屋でのんびりとご来光を楽しむことにしました。私は富士宮ルート七合目に宿泊して、山小屋の前でご来光を鑑賞しました。理由は、夜中に頂上を目指したくなかったからです。富士宮ルートは頂上のまでの距離が短いというメリットがある半面、岩場が多く初心者には優しくない登山道でした。ゆっくり朝まで休息をとり、山小屋でのんびりとご来光を鑑賞しました。





真夏でも寒い
8月でも寒いなんて、想像できないかもしれません。富士山の気温は標高が上がるにつれてぐんぐん下がります。一般的に、標高が100m上がるごとに約0.6℃気温が下がると言われており、夏山登山でも防寒対策は必須です。朝方、外に出たときにはダウンを着てちょうどよく、山小屋から出てすぐにご来光を見られたので長時間待つ必要もなく、とても快適でした。
富士宮ルートでのご来光のデメリット

七合目の山小屋からの御来光は、確かに美しいのですが、ひとつだけ残念な点があります。それは、山の斜面の陰になってしまい、太陽が顔を出す瞬間をすべて見ることができないということです。地平線から昇る御来光を想像していると、「あれ、ちょっと山がジャマだな…」という気持ちになるかもしれません。写真映えもやや物足りなく感じる方もいるでしょう。とはいえ、空が徐々に赤く染まり、光が山肌に広がっていく様子は圧巻で、早起きしてでも見る価値は十分にあります。
まとめ
今回ご紹介した富士宮ルートでのご来光は、距離が短くアクセスしやすい一方で、岩場が多く初心者には少しハードな道のりでした。私は七合目の山小屋に宿泊し、夜中に頂上を目指すのではなく、朝までしっかり休んでから山小屋前でご来光を鑑賞しました。真夏でも冷え込みは厳しく、防寒着は必須。山小屋からのご来光は長時間待つ必要がなく快適でしたが、山の位置によって太陽が完全に昇る瞬間までは一部が隠れてしまうという特徴もあります。それでも、澄んだ空気と雄大な景色の中で迎える朝は格別で、疲れを忘れるほどの感動を与えてくれます。富士宮ルートは体力や時間の使い方に合わせて計画できるため、無理をせず安全第一で楽しみたい方におすすめのルートです。